スポーツサイクルより安全!? 知っておきたいe-bikeの安全性能

e-bikeは電動アシストを搭載しているから危ないと考える人もいるかもしれませんが、国内の公道をサイクリングの中級者以上が走っている限りは、既存のスポーツサイクルに比べて、“安全な乗り物になった”と言い切ってよいでしょう。それはなぜか? 理由は複数ありますが、まずは走行するロケーションについて考えてみましょう…

続きを家電ウォッチで読む

欧州仕様と日本仕様のe-bike、どこが違う? メリダの「eOne-Sixty」を元MTB世界チャンピオンと乗り比べてみた

ヤマハやミヤタ、トレック、パナソニックに続いて、ジャイアント、メリダといった自転車の主要ブランドが続々と参入して、火が付き始めた感のある国内のクロスバイクやMTBタイプのe-bike。しかし、「日本のe-bikeは、法規制で出力が欧州仕様に比べて弱いからね……」という巷の声が聞かれます…

続きを「家電Watch」で読む

戦国時代のe-bikeドライブユニット、メーカー毎に走りはどう違う?

日本には入ってきたばかりですが、欧米ではすでに10年近い歴史を持つe-bike。出始めの頃のデジカメやスマートフォンと同様に、短いサイクルでモデルチェンジを繰り返して、各社とも戦国時代の様相で新しいドライブユニットを完成車メーカーに納入しています。クルマでいえばエンジン、パソコンならCPUに当たるe-bikeの中核部品がドライブユニットですが、メーカー毎にどのような違いがあるのでしょうか?

続きを家電Watchで読む

文:難波賢二

J-WAVE出演のお知らせ

J-WAVE出演のお知らせ

明日6月21日の夕方、6時10分よりeBikejournalを主宰する自転車ジャーナリスト難波賢二が、J-WAVEラジオ「GOLD RUSH」に出演し、アンジャッシュ渡部と「いま、きてる!eBikeって?」について語ります。FM 81.3、もしくはradikoにて是非ご聴取ください。

J-WAVE公式サイト

eBikeって型式認定があるからパーツの交換をすると違法?

 

まだ国内で始まったばかりのeBike。既存のサイクリストには聞き慣れない型式認定という制度によって、「eBikeってパーツ交換したら公道走行してはいけないみたい…サドルひとつ交換してはいけないらしい…」という噂が出回っています。

さて果たして本当にそうなのか?車両検査協会や、国内でeBikeを既に発売している複数のメーカーの関係者に聞いた話をレポートする前に、答えを言っておきましょう。基本的に今までのスポーツサイクルと同じようにパーツの交換は可能。ただし自己責任。しかしながらアシストユニットのアシスト比に関わる部分の改造(ユニットの制御系の改造やタイヤ周長の大幅な変更)は道路交通法に触れます。


(法律に触れない範囲でパーツを交換した車両の例)

まず型式認定制度について紹介しましょう。道路交通法(道路交通法施行規則  施行日:平成30年4月1日)では、電動アシスト自転車及び、普通自転車(人力のいわゆる軽快車)を製造するメーカーは「型式認定を受ける事ができる。」と書かれています。


(原文ママ。総務省 電子政府e-Govより)

「型式認定を受けることができる。」なので、型式認定を受けていない自転車を発売する事自体は法律に触れる行為ではありませんが、シマノ、ボッシュ、ヤマハ等の主要ユニットを搭載したブランドは軒並み型式認定を取得しています。取得に掛かるコストはeBikeの販売規模を考えると無視できないコストですが、何故メーカーは「受けることができる」ものをわざわざ受けているのでしょうか?

その大きな理由のひとつは、国土交通省のお墨付きを取得することによって、将来にわたって公道走行することを保証されるため。ちなみに、普通自転車の世界ではもはや型式認定を受けていない車両は普通に出回っています。そもそも電動アシスト自転車が出て来てから、ハンドル幅が600mmを超える普通自転車規格外の自転車が歩道走行不可能なのを知った人も多いはずです。

とある主要メーカーのプロダクトマネージャーは匿名を条件に筆者に語りました。将来、eBikeで何か大きな事故などが発生したときに、有識者会議によって型式認定を取得していない車両はすべて公道から排除される可能性は否めないため(これは法律の変更を伴うため相当にハードルは高い)、エンドユーザーに公道走行可能な自転車を販売するメーカーの責任として「取得することが出来るもの」を取得して販売しているという訳です。

では、その型式認定を取得した車両にパーツを追加したり、変更したりした場合はどうなるのでしょうか?これについては車両検査協会の検査担当の方に電話取材を申し入れて確認したところ、型式認定を取得したときに装着されていないパーツ(例えばキャリアとかフェンダーなど)を追加で装備する分には型式認定の枠の中からは外れないと考えられる。一方でパーツを変更した場合はどうなるのかと聞くと「その場合は、型式認定からは外れます。よってその使用については車両検査協会としてはコメントする立場にはありません。あくまで自己責任となります。」との回答でした。

道路交通法(道路交通法施行規則 施行日:平成30年4月1日)が定めているeBike、つまり電動アシスト自転車に関する法令は、


(原文ママ。総務省 電子政府e-Govより)

のみで、要するに型式認定は取得することが出来る(取得することが義務、もしくは取得していない車両の公道走行を禁止するとは書かれていない)ものであって、アシスト比が規制の範囲内を上回らない限り、公道でのその走行を禁止する法令は道路交通法としては存在しません。

しかし、ホイール周長をユニットメーカーが想定している誤差以上に大きくする事はアシスト最高速度を向上させることになるため、これは法律に違反します。またユニットのアシスト出力設定を変更したりすることは、法律に触れる可能性があるだけでなくユーザー自身で自分達の遊ぶフィールドを狭めてしまうことになるためeBikeユーザーとしては御法度と考えるべきでしょう。

また、通常のロードバイク等でも同じですが、パーツを交換した場合はメーカー保証の対象外になる事が多いですし、また、それが原因で事故が起こったときも自己責任となります。そして、単純に交通事故などが起きたときも、型式認定取得済み車両であれば、その車両が公道を走行するためのすべての用件を満たしていることを国土交通省がお墨付きを与えている状態ですが、パーツの変更を行った車両の場合は自分の責任によって公道走行可能な車両である事を証明する必要が出て来る可能性を否定出来ません。

また、タンデム自転車のように自治体の条例などによって規制が行われいる可能性も否定できず、結果、パーツを変更した自転車での公道走行は自己責任という事になります。もちろん完成車メーカーにパーツ交換しても良いですか?なんて問い合わせるのは野暮ってもんです。自己責任で楽しみましょう。

注意:本レポートは取材に基づいた筆者の個人的解釈をレポートしたものであり、全国のすべての法令、条例を調べた上でのレポートではないため、その適法性を保証するものではありません。実際の改変、公道走行においてはご自身の責任で行ってください。あらかじめご了承ください。要するに自己責任です。

文:難波賢二
2018/5/28

今週末5/26開催、第一回 伊豆E-BIKEフェスティバル

次世代モビリティを語る上で外せないグローバルトレンドがE-BIKE。欧州では「スマホの次はE-BIKE」と言われるほどの一大ムーブメントとなっており、昨年1年間でドイツ単体で約72万台を出荷(MERIDA EUROPE R&D調べ)したという。ドイツ国内の乗用車の登録台数が1年間で約350万台である事を考えても、その登場から事実上7年程度しか経っていない乗り物がこれだけの台数を売るというのは、もう社会現象と呼んでも良い規模。

単なるハイパワーの電動アシスト自転車ではないE-BIKEは、スポーツ用途を前提に考えたドライブユニットによりスポーツ自転車の肝であるハンドリングやペダリング性能を犠牲にしないフレームジオメトリーを手に入れた次世代の電動アシストスポーツサイクルの総称だ。

昨秋から国内仕様のユニットが発表され国内導入が始まっているE-BIKEだが、本格的なサイクリングシーズンを前に国内で初めて、シマノ、ボッシュ、ヤマハの3大ドライブユニットメーカーのユニットを搭載した主要ブランドが揃って公式出展するE-BIKEに特化した試乗展示イベントが静岡県函南町で来たる5/26(土)に開催される。

「第一回 伊豆E-BIKEフェスティバル」には、MIYATA、MERIDA、TREK、CORRATEC、TERN、YAMAHA、BESV、BENELLI、MIZUTANIなどのブランドが出展し、会場内でE-BIKEの試乗を無料で行うことが出来る。

会場では、ビギナー向けの講習会やトークショーなどのイベントが企画されており、モータージャーナリストの島下泰久氏による「モビリティの電動化とE-BIKE」をテーマにしたトークショーなども開催される予定。

また、イベント当日には伊豆半島のE-BIKE文化活性化を目指した実証実験の発表が行われるという。

E-BIKEはスポーツサイクルとして捉えるだけでなく、観光のツールとしても魅力的だ。世界ジオサイトに認定されたばかりの伊豆半島には険しい峠を越えた先に世界でここにしかない風景があるが、E-BIKEで巡る伊豆半島は、きっと新しい発見があるはず。伊豆E-BIKEフェスティバルでお目当のE-BIKEを決めたら、この夏はE-BIKEで伊豆に出かけてみては如何だろうか?

■開催概要

名称:第一回 伊豆E-BIKEフェスティバル
会期:2018年5月26日(土) 10:00~18:00
会場:道の駅 伊豆ゲートウェイ函南
〒419-0124 静岡県田方郡函南町塚本887-1
公式サイト:http://izu-ebike.jp
主催:加和太建設株式会社

後援:函南町、狩野川周辺サイクル事業推進協議会、静岡県東部地域スポーツ産業振興協議会

文:難波賢二

スマホの次はeBike!でも、eBikeって何だ?

 

スポーツサイクルに既に乗っている人なら流石にもう耳にした事はあるでしょう、eBike。でもeBikeって電動アシスト自転車と何が違うの?と聞かれると明確な答えを返せない人も多いのではないでしょうか。

200年に一度の自転車革命!と騒がれているeBikeですが、自転車の原型となるドライジーネがドイツで誕生して今年で200年。国産自転車が誕生してから128年目にしていよいよ日本にもeBikeの時代が到来する事になりました。

ヤマハのPASなどに代表される電動アシスト自転車とeBikeの区分けというと、実はどこからがeBikeで、ここまでが電動アシスト自転車という区切りはありません。それは、どこまでが軽快車で、どこからがスポーツサイクルなのかに明確な区別がない事と同じ意味だからでしょう。

要するに、軽快車をドライブユニットで電動アシスト化したものが電動アシスト自転車(電動アシスト軽快車。凡例、写真下)。

スポーツサイクルをベースに電動ユニットを搭載したものがeBike(凡例、写真下。TREK VERVE+ 2018)なのです。

なので、どこからがeBikeかについては議論が分かれる所ですが、ひとつの判断基準にeBike専用設計のドライブユニットが装備されたモデルをeBikeとして区別するのが解りやすいでしょう。

ロードバイクの世界では例えば、フレームジオメトリーが5mm変わったり0.1°変わっただけで走りに変化が現れるのに、eBikeになったからといって5mm変わっても走りに変化が現れないわけがありません。しかし、従来ユニットではBBマウント式でもリヤセンター長などの大幅なジオメトリー面での妥協を求められ、またハブ軸モーター式では車軸に3kg以上の重量が掛かって来てはスポーツバイクらしいハンドリングや走安性を実現することは不可能で、スポーツ走行を楽しめる訳もありません。

そこで出て来たのが2010年にBOSCHが発売したeBike用ドライブユニット、ACTIVE LINE。ジオメトリーへの影響が無いわけではありませんでしたが従来の他社のスポーツ用ユニットに比べて大幅に制限を少なくしただけでなく、自然かつパワフルなアシストによって今日のeBike市場を切り開いて来ました。


(2012年式BOSCH ACTIVE LINE。当時のユニットはそれでもまだジオメトリーに制限があった。)

その後、市場の発展と共にBOSCHが欧州で矢継ぎ早にユニットラインナップを拡充すると同時に、ヤマハ、シマノなどの国産勢も市場に参入してから8年間で今に至ります。


(シマノが2017年に市場投入したeBikeドライブユニットの最高峰E8000シリーズ。E-BIKE初期のユニットと比べて動力性能やレスポンス、エネルギー効率の大幅な向上だけでなく、コンパクトな設計により自転車としての基本性能をスポイルしない。)

この辺りのeBike近代史はまた紹介するとして、eBikeとはなんぞや?をまとめると答えは明確、乗って楽しいスポーツ電動アシスト自転車の総称という事になります。

いよいよ日本市場でもブランドが出揃い、欧州に遅れること7年、遂にeBikeの時代が動き始めたと言えます。ドイツではもはや年間出荷台数で70万台*を超えたeBike。ドイツの自動車マーケットが約350万台であることを考えると、趣味の道具であるeBikeがいかに大きな市場となっているかがわかります。

iPhoneが北米で発売された約10年前には想像も出来なかった今日のスマートフォンの隆盛を見るに、ドイツで言われている「スマホの次はeBike」の流れが日本にやって来る可能性も、国土の大半を山が占め、山間部にはサイクリングに適した交通量の少ない道が張り巡らされている日本では十分にあり得るのではないでしょうか?

The Bike Journal改め、eBikeJournalでは、日本と世界に於けるeBikeの今をお届けします。

文:難波賢二
写真:難波賢二、eBikeJournal、Shimano、MIYATA

*MERIDA EUROPE R&D eBike market report 2017より